2023年5月現在、GEMFOREXへの新規口座開設や入金は念のため慎重に検討する事をお勧めします。
海外FX業者はメリットもあるがデメリットもある
当ブログはXMというFX会社を中心とした海外FX会社について解説をしていますが、海外FX会社はメリットもありますがデメリットも当然あります。
海外FX会社のメリットは以下です。
- レバレッジが比較的高い
- ゼロカットシステムが存在する
- EA稼働などの規制が比較的ゆるい
一方でデメリットは以下です。
- 金融庁への登録がされていない
- 何かトラブルがあった場合に自己責任になる
トラブルというのは色んなケースが考えられますが2022年12月から2023年5月現在まで続いているトラブルがあります。GEMFOREXという会社で起きているトラブルです。
GEMFOREX社という海外FX会社
GEMFOREXは2010年に自動売買システムの提供業者として創業し、2014年以降FX会社としてサービスを提供しています。
ブランドオーナー | Gem Group Holdings LTD |
運営会社 | Lindholm Capital Ltd |
住所 | 33, Edith Cavell Street, C/o IQ EQ Fund Services (Mauritius) Ltd, Port-Louis, 11324 Mauritius |
設立年月 | 2010年6月 |
資本金 | $100,000,000 |
金融ライセンス | モーリシャス GB21026537 |
GEMFOREXの運営会社は、モーリシャスにあるLindholm Capital Ltdですが、元々は日本の会社かのようにスタートしていて、会社のロゴを見ていてもMadeInJapanであることを強調しています。経営陣の約半数が日本人であることもあり、実際のところは日本人が多く関与する海外FX会社ということになります。
日本の金融庁に登録する方法もありますが、先ほど記載した海外FX会社のメリットを使うために登録はしなかったのだと思います。あるいは金融庁が求める基準に達しない項目があったか。
GEMFOREXの出金遅延
会社の資本金や金融ライセンスを見て、実質的に日本人が携わっているという情報を見るとGEMFOREXは信頼できそうなFX会社だと思いたくなります。
ですが、22年12月ごろから出金遅延が発生しています。
一応GEMFOREXに言い分がありまして、利用規約違反者が急増して厳格な対応が必要になって結果として無関係なGEMFOREX会員にも厳格な対応を求めて出金対応が遅くなったという理由があります。
GEMFOREXの公式アカウントで以下のようなツイートを行っています。

GEMFOREXユーザーへの厳格な対応というのは突然ログイン不可・出金保留中・口座凍結になったり、ランダムにユーザーを選んで20日以内の追加書類提出を要求するなどです。
追加書類というのは運転免許証のような身分証明書のようなものではなく
- 過去2年間の収入証明書
- 現在の職業を証明する書類
- 入出金に使用した銀行口座の明細
というものでどうやって取得するのか?というものもあります。しかも20日以内に提出する必要があるということでユーザー側は大いに戸惑いTwitterでも不満の声が多くなりました。
おそらくGEMFOREX社もまず利用規約違反者を見つけるために時間を割き、提出された書類の精査などで時間を割き、出金対応が遅くなったと思われます。さらにTwitterでの不満の声を聞いて「一応GEMFOREXから出金しておこうか」というユーザーがさらに増えて、加速度的に出金遅延が発生したことが想像できます。
出金要請を行ってから3,4か月経過しても出金されないというユーザーもいます。そして、遅延しているだけなので法律的に詐欺にはならずに訴える事も極めて難しいです。
ちなみに後で解説しますが、日本のFX会社ではこのような事は極めて起こりにくいです。また、万が一GEMFOREXがこのまま倒産してしまうと入金した資金は返ってこない可能性が高いです(これも国内のFX会社では起きません)。
GEMFOREX社の倒産のウワサ
あくまでウワサですので参考程度に捉えてほしいのですが先日あるアカウントで以下のような動画がアップされました。
GEMFOREX社は過剰とも言える入金ボーナスサービスを行っています。入金ボーナスとは、その名の通りGEMFOREXの口座にお金を入金するとその額に応じて口座にトレード資金が追加でプラスされるボーナスです。
要は銀行の取り付け騒ぎと同じで、GEMFOREXの内部からどんどん資金が無くなっていきユーザーから入金をしてもらって社内のお金を増やし出金にも対応したい意図があったのかもしれません。
トレーダーの資金管理方法に注意!
GEMFOREXの事例で海外FX会社のリスクを解説しましたが、それでもレバレッジの高さやゼロカットシステムの魅力のために海外FX会社を使いたいケースもあると思います。そこでトレーダーにとって最も大切なトレード資金を守る方法を紹介します。
トレーダーの資金は当然会社によって管理されているのですが、管理方法がいくつかあります。
まずは会社の運営費用とトレーダーの資金を分けるか分けないか。分別管理と分別しない管理があります。トレーダーの資金をトレード以外に使うのはもってのほかなのですが、分別管理にも3つの管理方法があります。
- 信託保全で管理
- 他の金融機関で管理
- 運営費用とは別管理だが社内で保管
信託保全だと、仮にFX会社が倒産してもトレーダーの資金は手元に戻ってきます(そうする義務があります)。ですが他の分割管理だとトレーダーの資金を手元に返すことは義務にはなりません。
GEMFOREXは信託保全ではないので、仮に倒産したらトレーダーの資金が戻ってこない可能性があります。
まずは、トレードで使おうとしているFX会社が信託保全かどうかを確認しましょう。国内のFX会社は信託保全ですが、海外FX会社でも例えばXMは信託保全であることを公式に認めています。
この確認を挟むことで、少なくてもGEMFOREXでの口座開設とトレードをすることは無いでしょう。
(おまけ)Twitterの良い情報を鵜呑みにしない
ちなみに、Twitter上では今でもGEMFOREXを勧める情報があります。
- GEMFOREX【海外優良FX】 (@FX__gemforex) / Twitter
- Gem Forex (@gemforex_japan) / Twitter
- GEMFOREX.asia – gemforex.com – gforex.asia – 非公式 (@gemforex_com) / Twitter
- GEMFOREX / broker (@kaigaiFX010) / Twitter
逆に、GEMFOREXに対する注意喚起を行ってフォロワーを集めるようなアカウントもあります。
またGEMFOREX社ではありませんが、TwitterでのFX関連インフルエンサーが勧めた海外FX会社が雲隠れをして出金が全くできなくなっている事例もあります。
Twitterの情報のすべてがウソではありませんが、美味しい話も本当かなと一度疑うくらいがちょうどいいです。ご注意ください。
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